KYOBASHI ART WALL 第3回 審査結果

第3回 審査結果
第3回 KYOBASHI ART WALLにたくさんのご応募をいただきありがとうございました。本公募では、国内外から総数148点のご応募をいただき、審査を経て優秀作品2点および奨励作品2点の入選が決定いたしました。優秀作品は、以下の予定で展示いたします。

Photo: KATO Ken
展示場所・期間
TODAビル 建設中仮囲(北面)
東京都中央区京橋1-7-1
展示期間:2023年2月27日(月)~2024年3月(予定)
KYOBASHI ART ROOM
東京都中央区京橋1-8-4 京橋第二ビル 4F
展示期間:2023年9月~10月(予定)
TODA BUILDING
東京都中央区京橋1-7-1
展示期間:2024年11月以降(予定)
審査員総評
笠原美智子(公益財団法人石橋財団 アーティゾン美術館副館長) 金近幸作(KOSAKU KANECHIKA代表) 戸田建設株式会社 京橋プロジェクト推進部
本公募も第3回となって認知度が増したせいか、完成度の高い作品が多かったように思います。しかし、同時に応募作品に既視感も強く感じました。その中で優秀作品2点と奨励作品2点を選出しましたが、選ばれた作品はいずれも、いまだ荒削りではあるけれども独自の世界を見せていると感じました。
優秀賞のSAKAMOTO ENTERTAINMENTさんの作品はオレンジ色が印象に残る抽象画ですが、そこに引力といっても良い強さがあるのは、彼女が曾祖母との記憶から「みかん」を題材に多くの作品を制作しているからではないかと思います。「みかん」が次にいかなる展開を見せるのか楽しみです。
奨励賞の新井佳能さんは、自分の日常生活の奥に潜む違和感や疎外感、現在の自分が存在する世界を戯画化しています。人間(自分)ががんじがらめなのに動物が自由に遊ぶ世界、真面目に世界に対峙=遊ぼうとする作者の姿勢が清々しいと思いました。(笠原美智子)
優秀賞の大竹奨次郎さんの作品は、緩やかなルールのもと「時間」「絵の具のタッチ」「奥行き(深さ)」など様々な要素が盛り込まれた抽象的な絵画です。瑞々しい感性と自然体な制作姿勢が見て取れ、今後の新たな展開にも期待したいと感じました。
奨励賞の岩竹理恵さんによる写真作品は、イメージの中で起こる視覚と認識、見ることと見えることのずれや身体的な体験を扱っており、網点の大きさを変えることで、その効果を表現しています。様々なスケールの作品展開に挑戦してもらいたいと思います。(金近幸作)
優秀作品

作品名:Untitled 制作年:2022年|素材:キャンバスに油彩|サイズ:H60.6×W72.7cm
どうしたら絵が描けるのか、何を表したいのか、何もわからないまま線を引いたり色をつけていく。そうすると混乱してくる。いろいろなことをして待っていると、タイミングがやってきて気づく。
テーマもコンセプトも目的もなく、一つの光ができてくる。

大竹奨次郎
1994年東京都生まれ。2020年武蔵野美術大学油絵学科卒業。卒業後の活動として、個展を毎年開催。2020年「花咲く絵画たちの光」(マキイマサルファインアーツ/東京)、2021年「花についての花 魚についての魚 街についての街」(リバーアンドコーヒーギャラリー/東京)、2022年「竜泉」(Liamgallery/東京)など。(受賞時点)

作品名:Re:Orange_Peel_Piece 制作年:2023年|素材:キャンバスに油彩、アクリル|サイズ:H72.7×W60.6cm
オレンジ色は私の記憶に残る場面でたくさん印象に残っている。
曽祖母はみかんが大好物だった。
亡くなった時天国でもみかんが食べられるように
棺の中にみかんをたくさん入れた。
火葬後、色鮮やかだった物は全て無彩色の灰と骨になり、
顔の周りに置いたみかんの灰だけが綺麗なワインレッド色をしていた。
死してもなおオレンジ色は私たちに色を与えてくれる。

SAKAMOTO ENTERTAINMENT
1997年熊本県生まれ。2020年多摩美術大学統合デザイン学科卒業。素材を研究し、新たな視点からものを見つめ直しデザインやアートに落とし込んでいる。2021年SHIBUYA AWARDS入選。2022年muni art award ファイナリスト、アートオリンピア入選、長亭GALLERY展入選。(受賞時点)
奨励作品

作品名:Emergency 制作年:2022年|素材:キャンバスにアクリル|サイズ:H165×W135cm
荒井佳能
2003年宮城県生まれ。2023年現在、東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コースに在学中。今、自分という存在は何か、自分のアートとはなにかを常々考えている。それを見つけるべく日々制作に励んでいる。(受賞時点)

作品名:Atopon_DSC05669 制作年:2019年|素材:紙にインクジェットプリント|サイズ:H104×W84cm
岩竹理恵
1982年南アフリカ共和国ヨハネスブルグ生まれ。筑波大学大学院修了後ペルーやパリ、アイスランド、台北、横浜などを転々として制作発表してきた。見ることと見えることのあいだで起こる流動的な視覚体験を平面作品の中で取り扱おうとする。近年の展覧会に、2022年「瀬戸内国際芸術祭」(宇野港周辺/岡山)、2020年「MOTアニュアル2020 透明な力たち」(東京都現代美術館/東京)など。(受賞時点)

