APK PUBLIC DAY

TODA BUILDING のパブリックアート「APK PUBLIC Vol.1」を いつもより深く、味わう、特別な1日
「APK PUBLIC 」は、新進アーティストやキュレーターによる都市の風景を担う大規模な作品発表の場として、TODA BUILDINGの共用空間を活用したパブリックアートプログラムです。
第1回は、キュレーターに飯田志保子を迎え「螺旋の可能性~無限のチャンスへ」をテーマに、小野澤峻、野田幸江、毛利悠子、持田敦子の4名の作品を展示しています。
TODA BUILDINGのオープン一周年を記念して、作品をより深く楽しめる4つのイベントで構成する特別な一日「APK PUBLIC DAY」を開催します。
INFORMATION
- 日時
2025年11月15日(土) 10:00~17:00
- 会場
TODA BUILDING(東京都中央区京橋1-7-1)
- 主催
戸田建設株式会社
EVENTS
10:00-11:00 APK PUBLIC Vol.1作品鑑賞ツアー
展示会場を巡りながら、作品はどうしてこの場所に置かれているのか、アーティストのどんな思いから生まれたのか、そしてその思いをどうとらえるか、この後の作品の行方などについて、参加アーティスト2名をゲストに迎え、ART POWER KYOBASHIのスタッフが作品制作のエピソードも交えてご紹介します。
- 定員
20名
- ゲスト
小野澤峻、野田幸江
- 参加方法
当日先着順
※当日9:45より1F エントランスロビーにて整理券を配布します。
<オプションツアー/11:00~11:15 TODA BUILDING 免震層見学>
毛利悠子の作品「分割された 地震動軌跡模型I」でも表現されている予知しがたい地震の動きに対し、現代建築はどう対処できるのか。地震に強いTODA BUILDINGのコアウォール構造を支える、普段は目にすることない免震層について、複数の装置によりあらゆる地震動に対応する技術とともに紹介します。
鑑賞ツアーの様子

TODA BUILDINGの免震装置
初回10:20|最終回16:40 小野澤 峻《 Movement act》パフォーマンス
小野澤峻が大学の卒業制作として発表した作品《Movement act》を特別上演します。小野澤の作品制作のテーマである「パフォーマンスは展示できるか」の最初の試みとなる本作は、現在展示中の《演ずる造形》よりも前に制作された作品。彼の思考の過程を垣間見られるチャンスです。
※毎時20分・40分より上演、各回約3分30秒
- 会場
1Fエントランスロビー
- ゲスト
小野澤峻
アーティストメッセージ
「パフォーマンスは展示できるのか」。
ジャグリングで培った身体感覚を、空間に固定された造形として立ち上げる。
八方向から伸びる木製レールが中央で交差し、16の球が規則正しく行き交う。
精度は追い込みすぎず、約5分に一度の誤差を許容するように設計し、時折肉体のような乱れを引き起こす。
舞台に漂う緊張と空気を、“時折訪れる失敗”に託した。

《Movement act》2019

小野澤 峻
1996年群馬県生まれ。ジャグリングパフォーマーの身体感覚を起点とした、上演型の彫刻作品を制作。東京藝術大学大学院の先端芸術表現専攻を修了後、「Media Ambition Tokyo」(2020、渋谷スクランブルスクエア/2021、森アーツセンターギャラリー)、国際芸術祭「あいち2022」などに出品。2021年には「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」の一人に選出。
11:00-13:00 作品にのぼってみよう! 持田敦子《 Steps》 昇降体験
普段はのぼれない持田敦子の作品《Steps》に特別にのぼってご鑑賞いただけます。のぼれるのはフロアに置かれた階段までですが、さらに、その先にある上へ上へと延びる螺旋階段を想像してみませんか?
- 会場
1Fエントランスロビー
- 参加方法
どなたでもご参加いただけます。当日会場までお越しください。
※3歳未満のこどもは付添者が必要です。

《Steps》2024 Photo: ToLoLo studio
13:30-16:00 レクチャー&ワークショップ 野田幸江「都市の野生を食べる」
京橋の植物との出会いや作品について、野田幸江が紹介します。後半は、京橋の植物を素材にした焼き菓子を中心に、参加者と一緒に食べるワークショップです。作品とつなげながら、都市を背景に食で共体験する試みです。
- 定員
20名
- ゲスト
野田幸江、原澤由実
- 会場
3F APK ROOM
- 参加費
1,000円(税込)
- 参加方法
ArtSticker からお申込み下さい。
※10/15(水)10:00から申込受付を開始します。
アーティストメッセージ
TODA BUILDINGに展示中の3作品「garden -a- <この風景の要素>」「garden -b- <地層になる>」「flower」は、2年間のフィールドワークで得られた採集物で構成されています。ビル建設の過程、その周辺の植物環境や人の活動の痕跡を主軸にして、そこに息づく土地の特色や、足元から立ち上がってくる都市の中の野生を見つけました。街路樹の下のドクダミ、銀杏、管理された花壇のお花、アスファルトの隙間の雑草、落ちた造花の葉っぱ、こぼれたお弁当のごはん、ラーメン店の前に転がったじゃがいも、電車の切符…
小さな風景のエピソードに、手芸や染め、料理などの手仕事によるレスポンスが、これらの作品となりました。
今回、「都市の野生を食べる」試みでは、京橋周辺で採れた植物を素材にして、食を囲みながら都市の背景を想像してみようと思います。豊かな自然食材が求められる昨今、植生の環境に躊躇するかもしれません。ですがあえて、人が活動するために排出された影響を、循環を経て、意識的に少し受け入れてみることも、有意義な食の体験になるのではないかと考えました。
またこの度、滋賀県でアトリエnöösaを経営する原澤さんにご協力いただき、季節ごとに収穫した食材で試作を重ねてまいりました。調理はすべて彼女のキッチンで、安全管理のもと、お菓子を中心とした加工品を個包装した形で提供いたします。
「garden -a- <この風景の要素>」の作品の中にも、マスタードやドクダミ茶など、大都市の片隅でたくましく生えている植物に、食材として関心を寄せたものがあります。作品の素材や調理ともリンクさせながら、美味しく楽しく食べることを重視し、今回は原澤さんにプロデュース、調理いただいております。
食という共通言語を通して、風景の感触を身をもって探ってみる場になることを願っています。
植物を素材としたお菓子(イメージ)
植物採集の様子

野田幸江
美術家・画家・花屋「ハナノエン」経営。日常にある植物に触れ、風景についての創作を行っている。主に、自然の要素を配置する空間的な表現や、営みから生まれる植物作品、庭づくりなどを含めて、循環するモノの感触を探っている。

原澤由実
飲食店勤務を経て2007年に独立、よりコンセプトを絞って2019年に「nöösa」を開店。“いつもの料理は、いつもの場所で”をコンセプトに空間と食の関係性を探求する。


