APK PUBLIC Vol.1
「APK PUBLIC」は、新進アーティストやキュレーターによる都市の風景を担う大規模な作品発表の場として、TODA BUILDINGの共用空間を活用し、更新性のあるパブリックアートを展開するプログラムです。来街者やオフィスワーカーが日常的に作品のある空間を体感し、クリエイティビティが刺激されることで、視野の拡張をもたらし日々の生き方や働き方を豊かにしていくことを目指します。
第1回は、国内外で活躍するキュレーターの飯田志保子氏を迎え、不確かな時代の閉塞感を未来志向のポジティブな展望に転換できるよう「螺旋の可能性―無限のチャンスへ」をコンセプトに作品を展開します。
螺旋の可能性―無限のチャンスへ
TODA BUILDINGの新たなシンボルとして、ビルに集う人々のモビリティ、ムーブメント、フレキシビリティを象徴すると同時に、未来を見通す上昇やサステナビリティへの志向も喚起するような、螺旋構造、回転、循環、連鎖、振り子運動、持続性などの特徴を持つ作品を制作します。
INFORMATION
- 会期
2024年11月2日(土)~2026年3月※会期終了日は未定
- 時間
TODA BUILDING 開館時間に準ずる
- 会場
TODA BUILDING 広場、1-2Fエントランスロビー(東京都中央区京橋1-7-1)
- 入場
無料
- 主催
戸田建設株式会社
出展作家 ※五十音順
小野澤 峻(おのざわ しゅん)
1996年群馬県生まれ。ジャグリングパフォーマーの身体感覚を起点とした、上演型の彫刻作品を制作。東京藝術大学大学院の先端芸術表現専攻を修了後、「Media Ambition Tokyo」(2020、渋谷スクランブルスクエア/2021、森アーツセンターギャラリー)、国際芸術祭「あいち2022」などに出品。2021年には「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」の一人に選出。
野田幸江(のだ さちえ)
1978年生まれ。画家として絵画制作の傍ら、家業である花屋「ハナノエン」で植物に携わるようになる。日常にある植物に触れ、風景についての創作を行っている。主に、自然の要素を配置する空間的な表現や、営みから生まれる植物作品、庭づくりなどを含めて、循環するモノの感触を探っている。近年の活動では、ライフワークに基づく植物の造形や絵画などの発表を各地で行っており、また、庭や場にアプローチする創作やパフォーマンスにも取り組む。ARTISTS' FAIR KYOTO 2021Akatsuki ART AWARD最優秀賞。近年の個展に「きれいな場所」(ミヅマアートギャラリー 、2024)。
毛利悠子(もうり ゆうこ)
構築へのアプローチではなく、環境などの諸条件によって変化してゆく「事象」に焦点を当てるインスタレーションや彫刻を制作。「On Physis」(アーティゾン美術館、2024–2025)、第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館「Compose」(2024)、カムデン・アーツ・センター(ロンドン、2018)、十和田市現代美術館(青森、2018-2019)での個展のほか、「第14回光州ビエンナーレ」(2023)、「第23回シドニー・ビエンナーレ」(2022)、「第34回サンパウロ・ビエンナーレ」(2021)など国内外の展覧会に参加。2017年、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
持田敦子(もちだ あつこ)
1989年東京都生まれ。長野県在住。2018年バウハウス大学ワイマール大学院、東京藝術大学大学院修了。2018年から2019年にかけて、平成30年度公益財団法人ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツ、シンガポールにて研修。プライベートとパブリックの境界にゆらぎを与えるように、既存の空間や建物に、壁面や階段などの仮設性と異物感の強い要素を挿入し空間の意味や質を変容させることを得意とする。近年の活動に長野県飯田市にて家屋を解体するプロセスを作品化するプロジェクト「解体 」(2021-2023)など。
キュレーター
飯田志保子(いいだ しほこ)
東京オペラシティアートギャラリー、豪クイーンズランド州立美術館/現代美術館内研究機関の客員キュレーター、韓国でのフェローシップ・リサーチャーを経て、主にアジアや豪州各地域で共同企画を実践。第15回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2012、あいちトリエンナーレ2013、札幌国際芸術祭2014のキュレーターを歴任。2014年から2018年まで東京藝術大学准教授。あいちトリエンナーレ2019及び国際芸術祭あいち2022のチーフ・キュレーター(学芸統括)を務める。引き続き、学芸統括として「あいち2025」に従事している。
コーディネーター
三木 茜(みき あかね)
1989年生まれ。武蔵野美術大学卒業後、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジMFAキュレーティング修了。一般社団法人アート東京で「アートフェア東京」、アートアワードの運営事業などに携わる。あいちトリエンナーレ2019の国際現代美術展アシスタント・キュレーターとして従事した後、2020年より六本木のアートスペース ANB Tokyoにて展覧会企画・運営等を行う。
アーキテクト
武藤 隆(むとう たかし)
1992年東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻修了。専門は建築設計。1992年から2002年まで安藤忠雄建築研究所に勤務。「アンソニー・カロ展会場構成」(1995)「国際芸術センター青森」(2001)、「兵庫県立美術館」(2002)などを担当。2002年に武藤隆建築研究所設立。2013年より大同大学工学部建築学科教授。あいちトリエンナーレ2010及び2013のアーキテクト、2016ではシニア・アーキテクトを務める。