オープニングイベント第1弾 Tokyo Dialogue 2024 トークセッション「写真と言葉による対話」
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYOと戸田建設による共同プロジェクトとして、2022年からスタートした「Tokyo Dialgoue 2022-2024」。
2022年から2024年までの3年間をかけて、毎年、写真家と書き手がペアとなり、東京・京橋を舞台に「写真」と「言葉」による“対話”を通して、変わりゆく都市の姿を描き出してきた同プロジェクトは、今年10月の開業直前のTODA BUILDINGの工事仮囲での屋外写真展「Tokyo Dialogue 2024」をもって締めくくりを迎えました。本年は、今井 智己 × 堂園 昌彦、上田 良 × 青柳 菜摘、鈴木 のぞみ × 藤井 あかりの3組がペアとなり新作を制作。屋外展示をすると同時にそれらを1冊の作品集という形に落とし込みました。
そこで、作品集を手に取りながら、「Tokyo Dialogue 2024」をアーティスト、キュレーターと共に振り返るトークセッションを開催します。写真と言葉による対話を通して、変わりゆく都市の姿を描き出すこのプロジェクトも最終回を迎えた今年、改めてプロジェクトを通して私たちが思い巡らせてきた都市の過去、現在、未来へのつながりについて、それぞれの対話を通して考えてみたいと思います。
INFORMATION
- 日時
2024/11/30(土)
第1部14:00~15:10(開場13:45~)
第2部15:20~16:30(開場15:10~)
※終了後に参加者による交流会を行います。- 会場
TODA BUILDING 3F APK ROOM (東京都中央区京橋1-7-1)
- 定員
会場30名 ※オンライン配信あり
- 参加費
有料
- 申込方法
Peatixからお申込みください
- 主催・企画
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO、戸田建設株式会社
第1部 14:00~15:10(開場13:45) 「新しい都市論:3つのアプローチ」
写真は都市論と言われるほど、都市はこれまでも写真家たちにとって重要なモチーフでした。メディアを巡る環境が大きく変化する現代において、果たしてどのようなアプローチが可能なのでしょうか。またそこから見えてくる新たな都市論は? 3人の作家たちが、どのように「東京」という都市に向き合ったかを伺います。
モデレーター
小髙美穂(Tokyo Dialogue 2024キュレーター)
速水惟広(T3 PHOTO FESTIVAL TOKYOファウンダー)
登壇者
今井智己(いまいともき)
1974年生まれ。写真家。『真昼』(青幻舎、2001年)や『光と重力』(リトルモア、2009年)など、街や森、静物などの日常的な光景を、独特の静謐さと緊張感とともに捉えた写真作品を制作。近年は「光ー呼吸 時をすくう5人」(原美術館、2020年)、「今もゆれている」(横浜市民ギャラリーあざみ野、2018年)、「いま、ここにいる」(東京都写真美術館、2017年)、「19th DOMANI・明日展」(国立新美術館、2016年)などのグループ展示にも参加している。
上田 良(うえだやや)
1989年大阪府生まれ。2014年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了。自作の造形物を撮影した写真作品をはじめ、版画やドローイングなどの制作を行っている。近年の展覧会に「アッセンブリッジ・ナゴヤ2020」(港まちポットラックビルディング、旧・名古屋税関港寮、2020年)、個展「METAL GLUE / スロウ・ドローイング苑」(ニュースペース パ、2023年)、「Ginza Curator’s Room #005 天使のとまり木」(思文閣銀座、2023年)など。2015年写真新世紀佳作、2017年VOCA奨励賞受賞、2019年群馬青年ビエンナーレ奨励賞受賞。
鈴木のぞみ(すずきのぞみ)
1983年埼玉県生まれ。2022年東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。写真の原理を通して、光の諸現象により事物に宿る潜像のような記憶の顕在化を試みている。近年の展覧会に個展「HIRAKU Project Vol.16 鈴木のぞみ The Mirror, the Window, and the Telescope」(ポーラ美術館 アトリウムギャラリー、2024年)、「潜在景色」(アーツ前橋、2022年)、「無垢と経験の写真 日本の新進作家 vol. 14」(東京都写真美術館、2017年)など。2016年VOCA奨励賞を受賞。2018年度ポーラ美術振興財団在外研修員(イギリス)。
第2部 15:20~16:30(開場15:10) 「モノが語ること」
都市の中には人間だけでなく、そこに息づき街を構成する様々なエレメント(非生物)が存在します。そうした非人間的な視点を通じて、言葉はどこまで私たちが都市を描くことを可能にするのでしょうか。異なる3つの詩歌の形式を扱う作家と共に考えてみます。
モデレーター
小髙美穂(Tokyo Dialogue 2024キュレーター)
登壇者
堂園昌彦(どうぞのまさひこ)
1983年東京都生まれ。2000年、高校生のときから作歌をはじめる。早稲田短歌会を経て、現在短歌同人誌『pool』所属。2013年、歌集『やがて秋茄子へと到る』(港の人)刊行。このほか、山田航編著『桜前線開架宣言Born after 1970 現代短歌日本代表』、瀬戸夏子編著『はつなつみずうみ分光器 after 2000 現代短歌クロニクル』(共に左右社)などに掲載。堂園昌彦・永井祐・土岐友浩で歌書書評ブログ「短歌のピーナツ」を更新中。
青柳菜摘(あおやぎなつみ)
1990年東京都生まれ。リサーチやフィールドワークを重ねながら、観察、記録、物語をめぐる作者自身の経験を表現することをめざして、その不可能性を記録メディアでいかに表現するかを主題に取り組んでいる。近年の活動に個展「亡船記」(十和田市現代美術館、2022年)、オンラインプロジェクト「TWO PRIVATE ROOMS – 往復朗読」(2020年−継続中)、第10回 恵比寿映像祭(東京都写真美術館、2018年)など。詩集『そだつのをやめる』(thoasa、2022年)で第28回中原中也賞受賞。コ本や honkbooks主宰。
藤井あかり(ふじいあかり)
1980年神奈川県生まれ。2008年、椋俳句会に入会し、石田郷子に師事。2015年、第5回北斗賞受賞。句集『封緘』(文學の森)を上梓。2016年、第39回俳人協会新人賞受賞。2024年、句集『メゾティント』(ふらんす堂)を上梓。